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「情熱高志」第7号 ー41歳「崖っぷち」の決意ー

このマガジンは、デザイナーから漫画家に転じた「まえだたかし」が記す、前田デザイン室限定コンテンツ「たかしの世界」に加筆修正し、再編集した密着ドキュメンタリーレポートです。

〈前回までの道のり〉
12月初旬のトークショーではデザイナーとして最後のイベントを行い、けじめをつけた前田。
ここから漫画家としての表情、作品の一部が少しずつ見られるだろう。
そんな期待に胸を膨らませていた私たち情熱高志編集部であるが、その様子は未だ見られない……。



***



なかなか漫画を描けていない。
漫画が描きたい、しかしデザインの仕事がある。
やりたいこと、やるべきことに時間をかけられないもどかしさ。
そんな状況に何よりも不安を感じていたのは、紛れもなく前田本人であった。


(「たかしの世界」より抜粋)



デザイナーとして経験を積み、信頼を得られるようになってきた。
しかし、デザインにかけたこれまでの時間を戻すことはできない。


気がつけば41歳。
今から漫画家としてスタートすることは、周りと比べたら遅いと見られるのかもしれない。成功するかどうかだって確証はない。


まさに「崖っぷち」。
とにかく一歩ずつ、前に進むしかない。


年齢という呪縛に囚われ、自分の思う方向に一歩目を踏み出せない人は、決して少なくない。歳を重ねるごとに、何かを得て、それよりも多くのことを失っていくような感覚。
そんな呪いも一人では解けないかもしれないが、仲間を作れば先が見えるかもしれない。


前田の立ち上げた35歳以上限定のコミュニティ「崖っぷち35」に、同世代の多くの仲間が集まった。


どこかに危機感をもちながらも、何かに挑戦したい、一歩先へ進みたいと願う同志とともに、前田はこれから少しずつ、漫画家としての道を歩んでいく。


しかし、仲間がいるだけでは、前に進めない。
前に進む決意、困難な道でも前に進むという覚悟が、今こそ必要だ。


(「たかしの世界」より抜粋)



崖っぷち
そして、「ズタボロ

周囲に宣言し、己れをどんどん追い込んでいく。
これから苦しい日々が、待ち受けていることだろう。
上手くいかない、思うように進まない、そして「描けない」と感じる時も間違いなく来るはずだ。


漫画家として初めて感じる苦悩や葛藤。
身を削り、心を削り、疲弊していく日々。
その先に何があるのか、今は見えない。


しかし、見えないからこそ、きっとその先に成長があると信じられる。
もしかすると、この感覚はデザイナーとしての経験から感じることなのかもしれない。

経験もなく、周囲から反対される中で飛び込んだデザインの世界。
その世界の中で、もがきながらも必死に手を動かし前に進んできたからこそ、今、前田には見えている景色がある。


そしてそれは、誰かに伝えられるほどに、自分の中で確立することができた。



デザイナーとしての知見を語る講演内容をまとめた「デザインが絶対うまくなる方法」は、多くの共感や反響を生んだ。



そして2018年も終わりに近づき、1年を振り返る中で、前田が手がけたデザインの数々について、あらためて多くの人の言葉とともに触れられていく。





箕輪編集室というオンラインサロンと出会い、多くの気づきを得ながら、挑戦し続けた。
そして、前田デザイン室を立ち上げた。
がむしゃらに、自らの武器であるデザインを手に、前田は間違いなく、この1年で多くの人の心に残るデザインを手がけてきた。


2018年12月20日、その成果が、箕輪編集室の忘年会で一つの形となる。


(「たかしの世界」より抜粋)


前田は見事、2018年の箕輪編集室・MVPに選ばれた!!


箕輪編集室での数々のデザインを手掛けたという実績、これをサロン内のメンバーから評価され、信頼された結果がこのMVPとなった。


彼のデザインを見た箕輪編集室メンバーは、どこかワクワク、ドキドキした表情をしている。
笑顔とともに、これから始まる出来事に期待を膨らませながら、前田のデザインを夢中で見つめている。


私もその一人だ。
まだ前田のことを詳しく知らなかった頃、彼のデザインを見ただけで映画が始まる前の期待や緊張に似た感覚を覚えた。

それから少しずつ彼のデザインへの考えはもちろん、彼の人間性・人柄を知り、どんどん惹きこまれていった。




デザインは小さな気配りの集合体」。
この言葉を聞いた時、私は前田のデザインの中に宿る温かさや優しさの理由が分かった気がした。

相手のことを想いながらデザインをする。
そのデザインを見た人の心が、動くように。
その人の人生が、少しでも良い方向へ動き出すように。


そして、彼が立ち上げた株式会社NASU
「NASU」という屋号は「為せば成る」に由来し、誰かが成し遂げたい「夢」や「想い」をデザインの力で作り上げる、という想いが込められている。
色々な人の想いを感じ取り、前田はデザインの世界でこの言葉を体現してきた。



デザインから漫画の世界へ。

これまでは、デザインで誰かの夢を支えてきた。
ここからは、漫画で自分の夢を叶える番だ。


為せば成る


負けるな、たかし!
頑張れ、たかし!
描いて描いて、描きまくれ!



***



最後までお読みいただき、ありがとうございました。
私たち「情熱高志」編集部は、これからも「漫画家 まえだたかし」に密着し、情熱をもって描く彼の姿を書き記していきます。
あなたも私たちとともに、彼のまんが道を見守っていきませんか?

「情熱高志」は毎週水曜日21時に配信します。
次回の配信は、1月23日を予定しています。お楽しみに!


テキスト・編集:大久保忠尚浅生 秀明
バナーデザイン:土田 真巳
編集長:浅生 秀明

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