「デザイナーはズボラであれ!」トミナガハルキ×前田高志対談レポ!
こんにちは!前田デザイン室30期生のみさとんです!!
普段から様々なイベントが行われている前田デザイン室、今回は月1恒例の定例会レポートをお届けします。
10/3に開催された定例会は、10/1に発売された「#ズボラPhotoshop 知識いらずの絶品3分デザイン」の著者であるトミナガハルキさん(以下トミナガさん)をお迎え!!
トミナガハルキさん
独学でグラフィックデザインを学び、パッケージ製造メーカーへデザイナーとして入社。その後、数回の転職を経た後に独立。小さなデザイン事務所を立ち上げる。デザイン業務に従事する傍ら、「デザインは楽しい」をモットーに、YouTube・ブログでの情報発信やメディアへの寄稿を通して、デザインツールの楽しさを広める活動を行っている。
出版までの道のりやデザイナーとしてのキャリアまで、室長である前田高志さん(以下前田さん)との対談の様子をご覧ください。
発信を始めたきっかけは?
トミナガさん
「もともとグラフィックを作るのが好きなんです。仕事ではパンフレットなど紙媒体が多くIllustratorが中心だけど、個人的に触っていて楽しいのはPhotoshop。その楽しさを発信したくて始めました。
Illustratorは数式に基づいたソフトなので、曖昧でふわっとした感覚では使いづらいところがある。Photoshopはドローイングのソフトなので、柔軟に使えて、文字通りズボラでもできるところが気に入っています。」
前田さん
「YouTubeはなんで発信しようと思ったんでしょうか?」
トミナガさん
「映像の仕事が増えてきたことが一番最初のきっかけ。せっかくなら有益なものを、と思ってPhotoshopをテーマにしました。既に他の人がアップしていた動画は30分くらいと丁寧なものが多かったので、初心者にはしんどいんじゃないかと思ったんです。そういった人が挫折しないような長さとして、5分くらいにしました。」
出版までの道のり
トミナガさん
「ほとんどの事例を0から考えました。全部を網羅したレファレンス本はすでにあるため、初心者に分かりやすい、デザインって楽しいと思ってもらえる本を目指しました。
ツールは使えたらいいというものではなく、これかっこいいから作ってみたい!という気持ちも大切。発売後は、色々な人が作ったものをアップしてくれたり、Photoshopやってみようかなという声をもらって感動しています。」
前田さん
「トミナガさんはある種マーケターみたいなところがありますよね?ズボラPhotoshopというネーミングとか、テーマにする題材とか・・。」
トミナガさん
「考えているのが【いかにハードルの下をくぐるかということ】。すでにあったYouTube動画を見て、ハードルが高いなと思ったんです。ズボラPhotoshopというネーミングをつけたら堂々とハードルをくぐれると思いました。」
前田さん
「本の中で、トミナガさんのここ一押し!な部分はありますか?ちなみに僕はテキストエフェクト!」
トミナガさん
「僕はピクセルアートですかね。ファミコンみたいになるんです。初めてPhotoshopを触った人には、これくらいで出来るんだと思ってもらえると思います。」
デザイナーとしてのキャリアは?
トミナガさん
「元々はIllustratorもPhotoshopも知りませんでしたが、大学生のときにデザイナーになりたいと考え、ポートフォリオを半年くらいで作りました。美大や芸大出身じゃないとダメという募集要項も多かったですが、2社の内定をいただきました。」
前田さん「どんなポートフォリオを作ったんですか?」
トミナガさん
「ライブや近所のカフェのフライヤーを無料で作らせてもらったり。勝手に作って渡すこともありましたが、嫌な顔をされることはあまりなかったです。美大や芸大出身じゃないことは就職に不利なことを知っていたので、【最低限出来ることと言ったら量しかない】と思い、ポートフォリオも極厚にしました。将来デザイナーとして働くことを想像しつつ、楽しみながらやっていましたね。
面接官や人事担当者にとっても、その応募者を残す理由が必要なんです。【企業側がどう思うか?】【なんでこの課題を出しているのか、裏側を読み取る】。いい意味で頭おかしいな、と思ってもらうことが大切。」
イベント後も様々な感想がありました!
*********************
今回の対談で、発信や本の出版をはじめとしたトミナガさんの活動だけでなく、キャリアのお話も聞けて、とても有意義な時間でした。トミナガさんの話を聞いていると、一貫して相手の立場から物を見ていらっしゃるんだなあと思ったんです。
特に印象に残ったのは、「採用する側がなんでこの課題を出しているのか、その裏側を読み取る」という部分。仕事はコミュニケーションの連続だから、相手の意図を汲んで自分を微調整していくのって大事だなと、改めて気づかされました。好きや得意を活かしていくのはとても大切だからこそ、思う存分力を発揮するために、独りよがりにならないようにしようと思いました。
トミナガさんの本、「#ズボラPhotoshop 知識いらずの絶品3分デザイン」はこちらから!!
毎月の定例会だけでなく、同時並行している様々なプロジェクトに自分のペースで関われる前田デザイン室。定例会のアーカイブも見られます!気になる方はぜひ覗いてみてください!