飛び込んだのは、最先端のデザインチーム
前田デザイン室の才能達を室長が掘り下げる「前田が訊く」企画。
第2弾は、プロダクトからグラフィックと、幅広いデザイン経験を持つ花井雅敏さんです。
前田:そもそも前田デザイン室を知ったきっかけと、入った動機みたいなの知りたいな。
花井:前田さんの1日1枚の似顔絵をTwitterで見たんですよね。「面白いことやってるなー」と思って見てたら、「デザイン室をやるよー」って言ってて。
前田:へぇー。じゃあなんか面白い事したいっていう思いで?
花井:そうですね。前田さんが、箕輪さんの絆創膏とかやってたじゃないですか。それで「ああ、グラフィック専門の集団より、企画とかやってて面白いな」って思って。
前田:そうそう。別にグラフィックには全然特化するつもり無くて。それに、デザイナーのオンラインサロンって世の中にあんまりないよね。
花井:そうですよね。
前田:形態としてはめちゃめちゃ最先端やと思ってて。デザイン会社とは違う、これからのデザインチーム。ひと月に2つくらいプロダクトが出るとかなったら、めちゃくちゃいいよね。月1でもいいかな。月1でも「あそこ凄いな」ってなるし。
花井:凄いですよ。前田デザイン室が出来てから、タドットカード作り始めるまでの初速とか凄かったですし。
前田:そう。めちゃめちゃ濃厚よ。周りの人に、「あの人達何か楽しそう」って思われて、メンバーみんなが「前田デザイン室にいるあの人!」みたいなったら良いな。
それで、前田デザイン室無くても良いくらいみんなが有名になって、「実は前田デザイン室にいた」でも良いけど、それぞれが楽しそうに輝いていける感じにしたいなと思ってる。
子どもって小さいうちしか一緒にいれないと思い独立
花井:インターホンメーカーで8年プロダクトデザイン、工業デザインをやっていました。2年前に辞めて、今はチラシやDTP、WEBのデザインをメインにやっている感じです。
前田:フリーになったのが2年前っていうの、一緒なタイミングだな。僕と。何がきっかけで独立しようと思ったん?
花井:住宅設備メーカーって結構アイテムが限定されていて。これをずっとやっていくのがどうなのかなって言うのが途中からあって。
あと、今子どもが3人いるんですけど、2人目が生まれるタイミングで。子どもって小さいうちしか一緒にいれないんじゃないかなって。
(お父さん目線のブログ記事も書かれています。)
前田:分かる。僕と結構似てるかも。
「職人のようなデザイナー」になりたい
前田:将来の大きめの目標みたいなんて何かある?
花井:自分で物を作って、売っていく人になりたいっていうのはありますね。デザインとか構造とかが、全部が見える文房具とかをやりたいなと思ってて。職人さんに近いんですかね。作ったものの構造が一通り見える人になりたいなっていうのがあります。
前田:へぇー。じゃあ3Dプリンターは使える?
花井:そうですね。会社員時代、プロダクトで試作したりしてたんで。
前田:なんか、そのプロダクト技術生かして欲しいな。
花井:そうですね、何か生かす機会欲しいですね。似顔絵のクッキーとかはちょっとやってたりはしてたんですけど。
前田:へぇー。型で、3Dプリンターで入れるってこと?
花井:そうですそうです。
前田:じゃあ3Dのモデルみたいなものもすぐ作れるんだ。
花井:形状によりますけど、イメージだけでもあったら。
前田:なるほどね。そういうのいいね。
花井:だから立体系は、力になれると思います。
前田:やった!嬉しい。
プロダクト経験者ならではの才能
花井:フリーでやってると、プロダクトの人ってあんまり会わないんですよね。
前田:でも今後は変わってくるんじゃないかな、と思うけどね。
花井:そうかもしれないですね。
前田:だってあのnendoの佐藤オオキさんだって、もう完全にプロダクトでもないじゃない。グラフィックも出来るし。ああいう考え方出来るのは、プロダクトならではって感じやし。任天堂のマリオつくった宮本茂さんもプロダクトやしね。
花井:あ、そうなんですね。
前田:僕の師匠もプロダクトやしね。初代ゲームボーイをデザインした人なんやけど。入社2年目とかで作ったらしくて。(※5月26日前田デザイン室の定例会でお招きしました!)
花井:へぇー!!!
少年時代の「好き」が今の自分つながった
花井:小学校の頃とかは、絵描くの好きで。漫画とか描いてたんですけど
前田: 描いてたんだ。僕も漫画描いてて。漫画作ってた。
花井:漫画描いてて、でも中学校になって、部活とか勉強とかちゃんとしなきゃってなって、描かなくなっちゃって。でも大学進学の時に「このまま勉強やって、研究やってくんか」って思ったときに「あー、絵好きだったな」って思って。
前田:一人で描いてたん?漫画。
花井:小学校の友達と。友達んち集まって、みたいな。
前田:あー、一緒一緒。
花井:好きだったのが、コロコロコミックで、カービーとか。割とかわいらしい絵柄が好きで。今も多分結構そういうのが好き。
前田:ああいうポップな感じやもんね。ホームページが。
(花井さんのホームページ)
花井:そうですね、なんか…プロダクト製品やってた時も、あんまり固いのより「かわいいのになるね」ってずっと上司に言われてて。なんかまとめてくとかわいらしくなっていく(笑)
前田:なるほどね(笑)
さらなる高みへバージョンアップ
花井:前田さんは、自分がどうなりたいとかって言うのはあるんですか?
前田:僕は、鳥山明になりたい。一番メインが、コンテンツを作りたいって言うのがある。だから漫画から行こうかなって思って。それでゲーム化されて、任天堂と仕事するって言うのが、今の僕の目標。
花井:分かります。僕も会社出たからこそなんか、一周してちゃんと認められて前の会社と付き合えたら良いなって言うのがありますね。
前田:素晴らしい。だから、ガチ弟子募集ってTwitterでやってるけど。デザインのDNAはすべて渡して、自分は次にステップアップしたい。自分もね、このままデザインやってたらまぁまぁ食べていけるかもしれへんけど、それじゃあやっぱり自分のバージョンアップにならないし。だからそこはリスクを取って。
花井:そうですね。僕、今フリーランスになって2年で33歳ですけど、50代になっても同じことやってるのかなって凄い考えるので。
前田:常にね、バージョンアップしていかないと。
■花井雅敏さん
ホームページ>>>センチメートル
ブログ>>>cmblog
***
聞き手・カバー画像デザイン:前田高志
テキスト・編集:タニシタユカ
編集長;浜田綾