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オンラインサロンで雑誌を作ったら奇跡が起きた

『マエボン』は間違いなくぼくの人生にとって転機になった本だ。本が好きだったこと、本作りがクリエイターとして力を伸ばすこと。本づくりが前田デザイン室をパワーアップさせること。本づくりがいろんな人とのつながりを生むこと。みんなにとって幸せだったと思う。箕輪さんも会うたびに「マエボンってなんなの?」って気になってたみたいだし、箕輪編集室でも雑誌作るって言い出したし、かなりの反響だったと思う。メンバーからはマエボン作ることを反対だった人もいたが作ってよかった。そして、本を読むことが自分を伸ばすことと思っていたが本を作ることが一番自分が成長することに気がついた。このことがNASU本への動機につながったのである。


自費出版の雑誌が、有名書店でベストセラー本の隣に並ぶ。夢みたいでしょ?でも、本当の話なんだ。ぼくらの作った雑誌「マエボン」がそれを証明した。この「奇跡」はいかにして起こったのか。その仕組みについて、今から話をする。


熱量の爆発が、リアルな場所まで届く時代


マエボンは今や、青山ブックセンター本店さんをはじめとして、銀座代官山の蔦屋書店さんなど、数々の有名書店に置いてもらってる。しかも、落合陽一やホリエモン、箕輪厚介、前田裕二といった超大物ベストセラー本の隣に。

見ての通り、マエボンの表紙には内容の説明が一切ない。ただ、オリジナルキャラクターの「童心くん」がニヤリとしているだけ。


どうしてこんなおかしな雑誌が、こんなにすごい場所に置いてもらえたと思う?それは、オンラインサロンが作った雑誌だからなんだ。

噛み砕いて説明すると、こうだ。

そこにはまず、熱量の爆発があった。ぼくはクリエイターストレスって呼んでるんだけど、前田デザイン室を始めるきっかけになった悶々とした気持ち。「こんなの作りたいな」「でも、忙しいからまた今度にしよう」っていう。それがバンッとはじけた。

そこに「絶対に作り上げる」っていう全員の覚悟が加わって、異常な熱狂の渦になったそれがSNSで拡散されて、リアルな場所まで届いたんだ。前田デザイン室は当時100人。その熱量だけでもSNSはワァッとなるんだけど、それだけだとまだ小さい。


幻冬舎・箕輪厚介のオンラインサロンにぼくがいて、そこで得た信頼がこの熱量を一気に拡散してくれた。箕輪さんから、信頼のお裾分けをもらったんだ。ぼくや前田デザイン室だけの力だけじゃ、ここまで来られなかった。

オンラインサロンだから生まれたモノ作りの形

それはもう、異常な制作環境だった。

企画1カ月で、制作1カ月。この短期間で、やり切らなくちゃいけない。会社の同じ部屋にいても大変な作業を、だ。しかも、みんな本業や学校があるから作業時間もバラバラ。職種も年代も価値観もスキルもバラバラ。そんなメンバー40人が、一冊の本を作り上げる。しかも、全部オンラインでやり取りして。さらに、メンバーの9割が雑誌制作未経験者。編集長でさえ、雑誌の基本用語をイチから学んだんだ。

こんな異常な環境下でも、ぼくたちは制作を進めることができた。


どうしてだと思う?

みんなが、それまでの自分の枠を超えて挑戦したんだ。「データ間に合わない!」とかピンチの時も、何度もあって。でも、その度に助けてくれる人がいた。不思議と出てきてくれるんだ。ライターの人が足りなさすぎて、神プログラマーの人がまさかの文字起こしをしてくれたりね。


雑誌を作るチャンスって、そういう仕事に就かない限りなかなか無い。オンラインサロンの強みっていうのは、自分の枠を超えて、色んな体験ができるっていうところ。職種も、ライターじゃ無い人がライティングしていたり、デザインやったことない人がデザインしていたりする。


こういうのって、仕事じゃないからできること。会社のがんじがらめの仕事だったら、みんな倒れてしまうし、完成しなかった。

お金ではなく「信頼」が回る世界


オンラインサロンでは、お金じゃなくて「信頼」が回る。


さっきマエボンがリアル書店まで届いたのは、箕輪さんの信頼のお裾分けだって言ったのもそう。

マエボンで、ぼくたちは普通の雑誌と同じように広告枠にも挑戦したんだ。15万円を2枠。ポンポン売れる金額じゃない。しかもおまかせ広告で、細かい仕様は受けかねますって。だから本当に売れるかなっていうドキドキがめちゃくちゃあった。

売れるようになったきっかけは、青山ブックセンター本店の方が「東京では、当店でぜひ!」と言ってくれたこと。


その周囲のアンテナ感度の高い方々がツイート、リツイートしてくれて、流れが変わった。コピーライターの中村さんが買ってくれて、その後日レタッチャーの大谷さんも買ってくれて。


ぼくたちの作る広告の価値を、青ブクさんの信頼が広げてくれたんだ。


青ブクさんから始まって、次に銀座蔦屋書店さん、スタンダードブックストア心斎橋店さん、代官山蔦屋書店さん。あとは、Book Lab Tokyoさん。名古屋だとロフト内のジュンク堂さんまでが、マエボンを置いてくれるようになった(今も、取扱店は次々と拡大中)。


しかもこの度、大阪で一番大きな本屋さん、梅田紀伊國屋書店でも置いてもらえることになった。箕輪さんが「青山ブックセンターでは置いてるのに、なんで紀伊國屋に置かないの?」って言ってくれたらしい。かっこよすぎでしょ。箕輪編集室メンバーが箕輪さんの本の販促で紀伊国屋さんと密に関わっていて、それで関係性がすごく良かったから、その信頼をぼくたちが受け取れたんだ。


信頼がぐるーっと回って来た感じ。

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✔マエボンが生んだ、さらなる現象
✔唯一の「失敗」とは?
✔マエボンの事例から見る「未来の出版」とは?

さらなるマエボン現象を知りたい!という方は
ぜひお付き合い頂けると嬉しいです。

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