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「情熱高志」第4号 ーものづくりに孤独は必要か?ー

このマガジンは、デザイナーから漫画家に転じた「まえだたかし」が記す前田デザイン室限定コンテンツ「たかしの世界」に加筆修正し、再編集した密着ドキュメンタリーレポートです。


〈前回までの道のり〉
自分が進もうとしている道の厳しさを、あらためて実感した前田。
そこで、退路を断つべく、デザイナーから漫画家への転身を宣言した。
覚悟を決めたら、あとは描くだけ。
果たして、今週は、漫画を描けるのだろうか?




***



11月22日、前田がふいに気になったことを、ツイートしたところ、コルクの佐渡島氏がアドバイスをくれた。

(「たかしの世界」より抜粋)


なるほど。
思わぬ気づきだった。

これを機に、目の前で起こる出来事が、面白い面白くないに関わらず、自分が気になったことをそのまま拾い上げ、Twitterで発信してみよう。
そう、決めた。

この発信を続けるのは簡単なようで、なかなか難しいことかもしれない。
だが、この積み重ねが、より良い漫画につながるはず。
そう信じて、続けてみることにした。

このように前向きな前田の姿勢や言葉は、周囲の人にも、少なからず影響を与えているようだ。
彼が主催する前田デザイン室のメンバーが、自主的に企画を持ち寄り、立ち上げようとする姿勢は、前田から刺激を受けた表れと言える。



***



今週末(2018年11月24日)は、佐渡島氏が主催するコミュニティ「コルクラボ」のイベント「コルクラボ文化祭」があり、前田デザイン室も参加させていただく。

ここでは、一般の方に前田デザイン室を広く知ってもらい、マエボンをお買い求めいただくことが大切な目的。
そこで、マエボンの購入特典に、前田の書き下ろし漫画をつけることにした。

(「たかしの世界」より抜粋)


な、なんと!

キターーーー!

久しぶりの漫画!


しかも、一般の方に手にとって読んでいただくのは、実質的に初めての試み。
その漫画「サディマイラブ」はこちら。

(「たかしの世界」より抜粋)

読み進めるごとに、少しずつ❤️マークが増えていき、最後は最高潮に!
こんなかわいらしい表現にも、童心を忘れない前田らしさが表れている。


そして、コルクラボ文化祭の当日。

漫画家への転身宣言以降、その強い思いとは裏腹に、漫画を描く技術と経験が追いついていないことに、悩む日々が続いていた。


デザインで悩む姿をほとんど見せない印象の前田が、漫画で悩む姿を見せるのは意外だった。
こんな感想をもつ前田デザイン室のメンバーもいた。


だが、この状態のままにしておく前田ではない。
目の前には、コルクが期待する漫画家たちが勢ぞろいしている。
こんな機会は、またとないかもしれない。
前田は、躊躇なく彼らに自分の悩みを問いかけた。

(「たかしの世界」より抜粋)


その姿は、ただ純粋に漫画がうまくなりたいと願う新人漫画家そのもの。
先輩の漫画家たちは、前田の問いに、惜しげもなく答えてくれる。

その結果、少しでも成果を感じられると嬉しい。



漫画家たちとのつながりを強め、漫画家としての知見を深めることができた。
実りある、秋の東京出張だった。



大阪へ帰ってきた前田を待っていたのは、たまっていたデザインの仕事。
だが、その合間をぬって、少しでも漫画を描く。

たとえ朝が早かろうと描き続ける。
手を動かすことを止めない。
毎日、漫画を描き、自分の感情を落とし込んでいく。


自分と向き合い、アウトプットし続ける前田の姿をみて、「自分ももっとアウトプットできるはず!」と刺激を受ける、前田デザイン室のメンバーもいる。


前田は、アウトプットだけではなく、インプットも忘れない。



コルクラボ文化祭以降の前田は、どこか吹っ切れたように見える。
これまでの前田は、デザインの仕事と漫画の両立について悩み、どこか漫画に集中できていないように見えた。

だが今は、そんな悩みがなくなったかのように、漫画とデザインに集中しているようだ。

これは、コルクラボ文化祭で行われた、佐渡島氏と山田ズーニー氏の対談で聞いた言葉の影響もあるのかもしれない。 


(「たかしの世界」より抜粋)


この言葉からヒントを得て、決意した。


「伝える」ではなく、「刺す」 
これが、これからの前田。
「漫画家 まえだたかし」 を表す言葉。


これまでいろんなデザインで、思いを伝えてきた前田。
これからは、 漫画という世界に舞台を変えて、
人の心を「刺す」ものづくりを目指す。


ものづくり、すなわち、自分と向き合い、自分の内面から答えを導き出すことでは、 ふと孤独を感じることもある。


だが、前田は、決して独りではない。
愛する家族だけでなく、前田と共に「何かやっていきたい」と、前田デザイン室に入った150名の仲間もいる。


互いに刺激を与えあい、ともに高め合っていこう。


たかし、描いて描いて、描きまくれ!



***


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
私たち「情熱高志」編集部は、これからも「漫画家 まえだたかし」に密着し、情熱をもって描く彼の姿を書き記していきます。 
あなたも私たちとともに、彼のまんが道を見守っていきませんか?

「情熱高志」は毎週水曜日21時に配信します。
次回の配信は、12月26日を予定しています。お楽しみに!


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テキスト・編集:壁井裕貴浅生 秀明
バナーデザイン:土田 真巳
編集長:浅生 秀明

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