前田が訊く_中曽根郁

「悪い絵」なんてない。手を動かした先で見つかる、自分だけの武器。

前田デザイン室のメンバーと、室長の前田さんの対談企画「前田が訊く」

第5弾は、京都在住の中曽根郁(なかそねかおる)さん。
現在、フリーランスのイラストレーターとして活動されています。


デザインについて、手を動かしながら学びたい。

前田:じゃあ、前田デザイン室をどこで知って、なんで入ろうと思ったのかっていうのを教えてください。


中曽根:ツイッターでたまたま見かけて、面白そうだなと思って。絵を描くのがもともと好きで、そういう学校に行ってたわけではないんですが、ずっとやり続けていて。妙に「デザイン」っていう言葉に惹かれるので、それをちょっと追いかけてみようかなって思ってます。


前田:なるほど。じゃあ理由としては、手を動かしてスキルアップしたいとかかな?


中曽根:そうですね。あとは、デザインをやっている人が普段どういう動きをしているかとかをみてみたくて。周りにデザインをしている人がいないので、なにか作ってる人の仲間に入りたかったんです。


前田:手を動かしたい、学びたいっていうのは前田デザイン室でやれるところ多いので。ここで経験積んでもらえればいいと思うよ。

日本酒が好き。

前田:好きなものは?休みの日何してるとか?


中曽根:休みの日は割とひたすら飲んでるかもしれないですね。最近は日本酒を飲みますね。ラベルとかも作ってみたいんです。


前田:へぇ、日本酒のラベルとか良いよね。ラベルとかいっぱい貼ってある居酒屋とかもあるもんね。


中曽根:そうなんです。最近、遊び心があるラベルが多いので。ちょっとオタク系のラベルとか。あのスペースにこだわりが詰まっているのが面白いなぁって。

前田:日本酒が一番好き?


中曽根:はい、今のところ一番好きなのは日本酒ですね。なんでも飲むんですけど。


前田:そうなんや。銘柄は何が好きなん?


中曽根:銘柄は山法師とか、松の司とか。けっこう滋賀のやつが好きで。2年前ぐらいまでは東京に住んでたんですけど、その時に飲んでたものと関西で飲んでるものって、流通してるものがちょっと違ってたりとかして。


前田:めっちゃ詳しいね。


中曽根:
東京で周りの飲み好き仲間に英才教育受けました(笑)。それまで知らなかったんですけど。


前田:
ツイッターとかもっとお酒要素出したら?「日本酒大好きイラストレーター」とかにすれば、日本酒のメーカーとかから仕事来るかもしれん。


中曽根:
そうですかね。周りに詳しい人が多くて、恐れ多くて。


前田:そんなん言ってたら僕なんて前田デザイン室できないし。やったもん勝ちやから。やってたらそれすら凌駕しちゃう。始めてしまうのは大事だと思うよ。

(この後アカウント名に変化が!)

発信するのが怖い。

中曽根:自分を出していくのって難しいなって思っていて。なんとかして自己開示とかもっとできたらと思って、前田デザイン室に飛び込んでみたっていうのもあるんです。ずっと趣味程度でやってることに対して、それですでに学校に行き、デザイン会社に入ったり自分でやったり、お金を稼いでたりっていう人が多い中で、自分はやりたいと思いながらも、やってないし。


前田:うんうん。


中曽根:だからどっかで「その程度だったらやめといた方がいいんじゃない」って思っちゃうところがあったりして。それをなんとか払拭したいけど、まだちょっと怖いっていう気持ちがあるから、どういう風にやっていったらいいのか分からなかったり、「やりたいです」って言ったらいいのか分からなくて。


前田:みんな絶対怖さってあると思う。出してどう思われるだろうかとか。最近始めた人とかならなおさら思うよね。じゃあ、名言言うよ。


中曽根:メモります。


前田:「悪い絵っていうのはない。いいところは絶対ある、どんな絵でも。」
レベルの差はあるものの、どんな下手な絵でもいいとこは絶対ある。悪いところがない絵っていうのは存在しない。だから自信持って出せば良い。


中曽根:はい。


前田:前田デザイン室であれば、僕が絶対良いところを拾うし、「なんなんこれ」とはならない。みんなこの目線は持ってると思う。


中曽根:出すことですね。


前田:うん。お酒が好きっていうのもっと出せばいいんちゃうかな。だってお酒が好きって聞いてる状態と、聞いてない状態ってちがうもん。


中曽根:確かに。よく言われます。


前田:「実はすごいお酒好きで」っていうと、一気に人間性とかわかるし。僕もツイッターで「財布無くした」とか、「部屋片付けられない」とか言ってるけど、それは本当はかっこ悪いけど、別にかっこいいの求めてないじゃないですか、僕に。


中曽根:確かに…、確かにじゃない(笑)


前田:僕がジャニーズとかやったらね、「こんなん言わん方が良いんじゃない?」ってなるけど、僕はむしろそういう人間味があるとこ見せた方が親近感湧くと思いますよ。

(30人もの共感が…!)

中曽根:そうですね。たしかに。


前田:だからもっとなんか前田デザイン室でアホなこと書いても良いんですよ。ちょっと構えてるとこあるでしょ?みんなすごいキャリアある人とかもいるし、すごそうな人多いから。雑談スレで「今日飲みに行ってきます」とか「この日本酒のラベル最高」とか書くみたいな。


中曽根:今日見かけた素敵なラベル的な。


前田:そんなのも良いね。全然なんでもOK。

スピードについていけない。

中曽根:前田デザイン室の方って、スピードは速いし、すごい面白そうなこと皆さんやられているし。ちゃんと作ってからじゃないと乗っかれないなとか思っちゃって。スピード感に慣れるってどうしたら良いんですかね。


前田:慣れなくていいよ。しんどいやん、人のスピードに合わせるのって。


中曽根:しんどいけど、それができないと仕事にできなかったり、みんなでできないのかなって。


前田:うーん、でもそれは自分の強みとかに関わってきている気がしてて、じっくり一個のことをやるのが強みなのかもしれないし。仕事にすると、焦らないといけないかもしれないけど。


中曽根:前の会社にいた時に、10年ぐらいやってるデザイナーさんと比べたりして。


前田:僕も初めはそれ思ってた。上司とかすぐパパッと作れたりしてたし。僕が今思うのは、今までの経験でインプットされてる引き出しが、頭の中にどれだけあるかってだけ。若い時は「どこの引き出しに入ってるんやろ」って探す時間が必要だから、時間がかかる。


中曽根:その引き出しを増やすにはどんなことをされてますか?


前田:アウトプット、経験しかない。

酔えば酔うほど上手くなる?酔拳イラストレーター。

前田:あ!一個企画を思いついた。


中曽根:はい?


前田:ベロベロに酔っ払って、その状態でイラスト描くとかどう?酔拳みたいな。


中曽根:何回かやったことがあるんですけど、そっちの方が評判良いですね。


前田:じゃあ、ベロベロに酔っ払った状態で、僕の似顔絵描いてよ。「酔拳イラストレーター」どう?酔えば酔うほど上手くなるみたいな。


中曽根:でも本人はあんまり覚えてないみたいな(笑)。


前田:めちゃめちゃベロベロになった時の見てみたくない?それを誰かに見せたくなるもん。「酔っ払いイラストレーターに書いてもらった」みたいな。誰もやってないし、チャンスやで!


この対談の後にアカウント名を変えたり、アウトプットをコツコツ続けている中曽根さん。今後の活動が楽しみです。


■中曽根郁さん

twitter:https://twitter.com/soneco3591

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聞き手・カバー画像デザイン:前田高志

テキスト・編集:ヤノヤスヒロ

編集長:浜田綾


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