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「隠れた才能」に気づかないと人生の9割損をする


隠れた才能が、人生を変える。


『アオアシ』というサッカー漫画をご存知でしょうか? ネタバレになってしまいますが、隠れた才能によって人生を変えてゆく物語です。


主人公のアシトは、フォワードとしてどんどん点を獲って活躍したいと考えていました。しかし、彼の才能はそこではなかったのです。

アシトには「出場した試合の特定のシーンにおける両チームの選手全員の位置を後から正確に思い出せる」といったことに代表される、超人的な俯瞰の目を持っていました。この才能を最も活かせるのはフォワードではなく、中盤〜後ろのポジションです。

才能を活かすためにアシトは、サイドバックにコンバートされて、葛藤しながらも才能が花開いてゆきます。アシトの才能が開花したのは、ひとえにその才能を見抜いた監督の存在が大きかったと言えるでしょう。

人生において、誰しもがこのように自分の才能を見抜いてくれる存在に出会えるわけではありません。

しかしながら、人から言われた言葉がヒントになったり、人と触れ合うことで隠れた才能が開花することは往々にして起こりえます。むしろ才能は人と触れ合うことでしか開花しないと思っているほどです。

自己紹介が遅れましたが、クリエイターコミュニティ「マエデ」のコミュニティマネージャー浜田綾です。この記事では、マエデメンバーがコミュニティに触れ合うことで隠れた才能を開花させた事例を紹介します。


コミュニティが才能を開花させてくれた


隠れ才能を開花させた人。
まず、室長の前田さんがそうなのだとか。

著書やSNSで発信されている通り、前田さんご自身は広告の世界で活躍するクリエイターに猛烈に憧れていました。しかし自分が選んだ道はそこではなかった。独立し、デザイン会社を起業しますが、やはりデザインだけでなく、企画だったりコンテンツを作ったりする仕事をされています。

企画とディレクション、チームマネージメントにおいて自分の能力をはっきりと自覚したのは、コミュニティを作ってからだったとのこと。

「どうしたら前田デザイン室のようなコミュニティを作ることができるんですか? 前田さんは人が好きだからですかね」と言われることがよくあるそうでし。それも間違ってはいないのですが、どちらかと言うと前田さんがコミュニティにおいて特にしているのは、企画です。

みんなが「これやってみたい!」と思わせるような企画を考えてこの指止まれを作るのが得意なのだとか。会社員時代もだいたい前田さんが言い出しっぺであれやろう、これやろうと言っていたタイプだったのだとか。

でも、最初はそれが得意なこととわからなかったそうでう。
なぜなら自分の得意とは、当たり前すぎて気がつかないからです。しかし、コミュニティ開設から6年が経過し、参加メンバーと双方向型のコミュニティを運営し続けている例は今や稀になりました。ということは、コミュニティにおける企画がうまく機能しているのだと思います。

ディレクションも隠れた才能だったと言います。会社員時代も後輩のデザインをディレクションすることはありましたが、どちらかというと苦手だったのだとか。デザインに違和感は感じるけど、それがどこかわからない。伝えることで悪化したらどうしようと不安になる。結局、データをもらって自分で修正する以外のやり方がわからなかったとのこと。今の前田さんからは想像ができませんね。

コミュニティオーナーとなり、メンバーのデザインをフィードバックするとなると、毎回データをもらって直していたらキリがありません。数をこなしていくうちに慣れてきたのもありますが、旗印となる言葉やデザインを示してみんなのモチベーションを上げるという方法を取るようになりました。これを続けているうちに結果的にクリエイティブディレクターとしての力が上がったと感じています。


「リーダー」ではなく「ダーリー」

前田デザイン室に4年ほど在籍していた、「もんざえもん」こと赤松翔さんは、隠れた才能が開花した典型的な例です。

コミュニティに入ってすぐの頃の彼は、話し方が固くて常に緊張している感じでした。しかし、どこか魅力を感じた前田さんがあるとき彼にこう言いました。

「赤松さんはミーティング時いつも“結論から申しますと…”って言うよね」と。

実際そうだったから言っただけなのですが、どっと笑いが起きました。多分他の人も同じことを思っていたのでしょう。補足しておくと、前田さんに揚げ足をとろうという意図は全くありません。緊張している空気を変えたかったんだと思います。でもその日を境にもんざえもんは固さがなくなり、徐々にみんなと打ち解けてきました。

ちなみに「もんざえもん」というあだ名も前田さんがつけました。これも決して彼のことを悪く言う意図はありません。どちらかと言うと、親しみを込めてです。彼の人情味があって兄貴分な様子を見て「翔っていうか、もんざえもんって感じだよね」と言いました。それがコミュニティ内で定着したため、今では彼は「もんさん」とか「もんざえもん」と呼ばれていて、名刺にもそう記載しているのだとか。

彼の性格とか、あだ名の話を長々と書いたのには意味があります。そこに彼らしさがあるからです。彼はコミュニティに入った際は、ライティングやマーケティングなどクリエイティブなことで身を立てたいと考えていたようです。

しかし、コミュニティで長年一緒に活動をしてわかったのは、彼が一番輝くのはチームを引っ張る時ではなく、チームを下から支える時です。
チームに彼がいるだけで、自然と輪が生まれます。当時30代後半の彼でしたが、年下のメンバーも「もんさん!」と気軽に話しかけられる、相談に乗って欲しいと言える。そういう存在でした。

あるとき、もんざえもんが前田さんのコンサルサービスにてキャリア相談をしました。前田さんは、これまでの彼を見ていたので「もんざえもんは、リーダーではなくてチームを支えるダーリーだよね。」と言いました。

その話をした直後は彼も戸惑ったようです。もっとわかりやすい肩書きが欲しいと。そうじゃないと自立してないと考えていたようです。でも1人で生きていける武器って全員に必要なのでしょうか? みんなと生きていける力だって武器だと考えます。もんざえもんは、この点において強力な武器を持っていました。

その後彼は、サイボウズに転職します。マーケティングの部署で働きつつ、移住した沼津でもダーリーの才能を活かして活動しているようです。

「駆け出しデザイナー」から「エッセイスト」に

パン子ちゃんこと斉藤ナミさんは、最初に出会った時は駆け出しデザイナーでした。

マエデで初めて作った雑誌『マエボン』にもデザイナーとして参加しましたが、Illustratorを使い始めてまもない状態だったのだとか。イラストを描くのが好きだったことと、デザインができるようになれば家業の看板屋さんの助けになれるからデザインをはじめたそうです。

パン子ちゃんは、まっすぐで素直、そして何より根性がある。前田さんの著書『鬼フィードバック』は、彼女の存在なくしては生まれませんでした。

あの本を読んでいただけたらわかりますが、前田さんは容赦なくリテイクを求めます。もちろん仕事ではないコミュニティでのやりとりですから、本人が望めばですが。パン子ちゃんは、フィードバックにくらいつき、何度でも打ち返してくる。「こんな人なかなかい」と前田さんがよく言っていました。
パン子ちゃんと前田さんのラリーが白熱するものだから、自然と盛り上がり、その熱がコミュニティメンバーにも伝わっていきました。

ある日、このやりとりをWebで記事化したら前田デザイン室に興味を持ってくれる人が増えるのではないかと思い、パン子ちゃんに記事化を依頼しました。そこで彼女の才能が開花します。鬼フィードバックの記事は、ものすごい勢いで拡散されました。

本質的にはデザインのラリーが参考になるという点においてなのですが、パン子ちゃんの執筆能力が高かったのです。読みやすいのはもちろんですが、時にユーモラスに伝える記事は、読んでいる人が共感したくなる良さがありました。

マエデでも何本か記事を書いてくれましたし、個人名義で書いた記事が作家岸田奈美さんが主催する「キナリ杯」というコンテストでグランプリを獲りました。

ここから、デザイナーよりも執筆活動の方が増えてきたようです。彼女は元々イラストが上手いので、文字だけではなく自分でイラストも描けるから最強です。

エッセイストとしてコラムの連載を持ちながら、高みを目指すためにコンテストへの応募を続けます。その結果、note社が主催する「創作大賞2023」にて大賞を受賞されました。プロの編集者さんがつき、エッセイ本を出版することが決まりました。

パン子ちゃんは、前田デザイン室のおかげで今の私があるとしきりにいってくれます。もちろんそれは嬉しいのですが、今の結果はあくまで彼女の努力の賜物です。しかし、才能を開花させるという点においては、確かにコミュニティで人とふれあい見出されたとも言えますね。



マエデメンバーの事例を通して、隠れた才能とそれが開花したお話をしました。


ちなみに、本原稿は前田室長の新刊『愛されるデザイン』のボツ原稿を再構成しております。隠れ才能を見つけることとは、人と触れ合うことで、自分の人生をデザインしてくれる人に出会うこと。愛される生き方につながると思います!


「隠れた才能」は、こんな具合に多くの人と触れ合うことで開花しやすいのです。もしも自分の眠っている才能を動かしたいなら、ぜひマエデで一緒に活動しましょう。



お知らせ

クリエターコミュニティ「マエデ」では、新メンバーを募集しています。メンバー募集は、4ヶ月に1回。年内に入会できるのは、今回が最後です。

マエデメンバーと触れ合うことで、あなたの隠れた才能を開花させませんか?

応募は、8月25日(日)23:59まで。



バナーデザイン:前田高志

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